日本社会では、アメリカ政治における歴史的な対立も、現在ワシントンで進行中の政治計画についても、精度の高い情報が流通していない。この状況を打破するための企画として、深田匠氏(国際政治学者)と、あえば直道JCU議長によるセミナーが、東京・恵比寿で開催された。
深田氏は、共和党・民主党の対日観・対中観が歴史的にいかなるものであったかを、150年前、すなわち南北戦争とペリー来航の時代まで遡り、紐解いた。日本のように主に野党が即席で入れ替わる「二大政党制」と違い、二つの政党が歴史的に異なる価値判断を持っていることが、明らかにされた。
あえば議長の講演は、未来志向である。連載中の「新独立自尊」にもつながる、トランプ政権のこれからと、トランプ後の世界を見据え、アメリカの政治的志向と日本のあるべき針路について、特に対中関係を軸に示していくものであった。
今回を皮切りに、JCUはセミナーを全国各地で開催する。ワシントンから「直輸入」された精度の高い政策情報は、政治・経済に関心を持つすべての人にとって、必聴の内容である。