ホーム  >  ニュース一覧  >  ​《連載》【保守派は朝鮮半島とどう付き合うべきか】江口峻・JCU創設者(兼)会長
2015/12/01PR情報

​《連載》【保守派は朝鮮半島とどう付き合うべきか】江口峻・JCU創設者(兼)会長


《日本時代の朝鮮総督府》By 門田房太郞 (朝鮮博覽會記念寫眞帖) [Public domain], via Wikimedia Commons

【保守派は朝鮮半島とどう付き合うべきか】

日本では「保守」といえば、極端な右翼思想や民族主義、国粋主義、軍国主義とすぐに一緒にされてしまいます。最近でも在日コリアンに対する排斥運動や韓国を心情的に攻撃するような運動が起きています。
 
しかし、本来、保守思想というのは、歴史や伝統文化を大切にするということであり、こうした点から「保守」というものを考え直していく必要があるのではないでしょうか。日本の歴史の流れを見れば、日本はこれまで朝鮮半島とも密接な関係を持ってきたことが分かります。

かつて半島南部には日本側の出先機関(任那日本府)があったとも言われています。また、多くの渡来人も日本に渡って来て、仏教や大陸の技術を伝えました。埼玉県入間市のあたりには、かつて、「高麗郡」という地名がありましたが、これは渡来人をこの地域に移住させたからです。日本と大陸との付き合いは歴史的に深いのです。

こうした前提を踏まえれば、在日コリアンの問題もおのずから答えが見えてきます。かつての渡来人がそうであったように、帰化して日本人になってもらうというのが、自然な道でしょう。いたずらに排斥運動に訴えることなく、彼らにも日本人としてのアイデンティティを持ってもらうために、どのようなメッセージを伝えていくかという問題意識が重要ではないでしょうか。

しかし、現実には歴史認識をめぐる溝が大きな課題となっています。問題は、「韓国人は被害者、日本人は加害者」という図式が出来上がってしまっていることであり、この問題を解決する必要があります。
 
歴史の流れを見れば、14世紀末に成立した李氏朝鮮には文化が進んだ時代もありましたが、中国に隷属していたために、19世紀からの文明開化が遅れてしまいました。末期には貴族である両班の地位も売買されるなど国家は腐敗し切っており、お金のある人は貴族としてのステータスを手にできましたが、他の人々は農奴のような厳しい生活を強いられました。
 
こうして国としての力が停滞し、政府内でも派閥争いに明け暮れている間に、宗主国の清は欧米列強や日本との戦争に負け、朝鮮は日本やロシアの圧力にさらされました。厳しい国際環境の中で、国を守れない朝鮮は、最終的に日本との併合に進んでいったのです。確かに、日本側にも閔妃暗殺などの負の面があったことは確かですが、こうした国際社会の現実に目を向けなければ、当時の状況を理解することはできません。
 
また、日本の朝鮮統治は「植民地支配」などと言われることもありますが、欧米の植民地政策とはまるで違っていました。それは投資を行ったことです。日本は莫大な政府の持ち出しによって、インフラや学校などの整備に力を尽くし、朝鮮の近代化を進めていきました。「被害者、加害者」という単純な構造で割り切れる問題ではないのです。こうした単純な歴史の見方から、韓国人も、自虐史観に侵された日本人も、脱却する必要があります。
 
そのために、私たち保守派は、言うべきことをハッキリと主張していく必要があります。ここで留意したいのは、問題を追及するだけで終わりにせず、「日本はアジアの中でいかに生きていくべきか」というメッセージを国内外に発信していくことでしょう。それが、私たち保守派にとっての課題ではないかと思います。
 
あくまでも目的は、「被害者、加害者」という単純思考から脱却した公平な歴史観に基づくアジアの平和であって、韓国をやっつけることではありません。韓国に対して言うべきことは言いながらも、「韓国が嫌い」という感情的なケンカにならないよう、未来に向けて日韓の友好を願う心は常に忘れないようにしなければいけません。
 
朝鮮半島と日本の歴史的な結びつきも考慮に入れながら、日本はどのようにアジアの中で生きていくべきかを考える。JCUは、歴史問題での日本の立場を発信しながらも、そうした未来に目を向けた日本のあり方を考えていく団体でありたいと思います。

※当連載は、JCUが運営する、ニュースサイト「The New Standard」にも掲載しています。
http://www.newstandard.jp.net/news/asia/how-conservatives-should-to-keep-company-with-korean-peninsula/1117